Saturday, April 2, 2016

前漢国家構造の研究

Author:
楯身 智志 (Tatemi Satoshi)

Publisher:
早稲田大学出版部

Publication Date:
2016.3.5




Abstract:
前漢の皇帝は、爵位の賜与・剥奪を通じて、領域内に居住するあらゆる人々を上は諸侯王から下は刑徒に至るまで一つの秩序体系、「爵制的秩序」の下に序列化していた。

皇帝はいかなる意図の下で、どのような基準で人々を「爵制的秩序」に組み込んでいたのか。前漢における「爵制的秩序」の内部構造とその変化の背景を、とりわけ前漢前半期における「郡国制」から「実質的郡県制」への転換過程に注目しつつ検討する。

Table of Contents:

まえがき
図表目次
凡 例

序 章 先行研究の総括と問題の所在
はじめに
第一節 二十等爵制研究の総括
第二節 二十等爵制研究の問題点
第三節 「爵制的秩序」と前漢政治史研究
おわりに

第一章 民爵賜与の起源と変遷
はじめに
第一節 張家山漢簡「二年律令」より見る爵位継承と「傅」
第二節 秦における爵制の変遷過程
第三節 前漢初期における「傅」・民爵賜与
第四節 「傅」の改制と民爵賜与の頻発
おわりに

第二章 功臣層の形成――劉邦集団の内部構造と「諸侯子」・「宦皇帝者」
はじめに
第一節 秦末・楚漢抗争期における劉邦集団の内部構造とその変遷過程
第二節 前漢初期における劉邦集団の処遇
第三節 「宦皇帝者」再考
おわりに

第三章 高祖功臣位次考
はじめに
第一節 高祖功臣位次制定の経緯
第二節 高祖功臣列侯の特権的地位と宗廟祭祀――「封爵之誓」と酎祭
第三節 景帝元年宗廟制度改革と高祖功臣列侯の消滅
おわりに

第四章 「郡国制」の形成と展開
はじめに
第一節 彭城戦前夜の国際秩序――漢元年八月~漢二年四月
第二節 項羽包囲網の形成と「郡国制」――漢二年五月~漢五年十二月
第三節 同姓諸侯王封建の端緒――高祖五年十二月~高祖六年十二月
第四節 劉氏の天下の形成と展開――高祖六年十二月~
おわりに
附論 関内侯の成立と展開

第五章 官吏登用制度の変遷と「官爵」の形成
はじめに
第一節 秦の人材登用制度
第二節 前漢初期における推薦保証制度の諸相
第三節 察挙制度の確立と「官爵」の形成
おわりに

第六章 劉氏淮南王国の興亡
はじめに
第一節 劉長の悲劇
第二節 淮南王国の復活と再編 ――淮南復活論の展開と劉長遺児の動向
第三節 劉安謀反事件の政治的背景
おわりに
附論 推恩の令再考

第七章 宗正の政治的役割より見た皇帝・諸侯王関係
はじめに
第一節 宗正の職掌
第二節 宗正の人選基準
第三節 宗正輩出王家より見た皇帝・諸侯王関係の変遷
おわりに

終章 総括と展望
第一節 総括
第二節 展望

附章 帝賜の構造と「爵制的秩序」
はじめに
第一節 「二年律令」賜律と帝賜事例
第二節 帝賜の実施機会とその目的
第三節 漢代の国家構造と「爵制的秩序」
おわりに

引用参考文献
初出一覧
あとがき
人名索引
事項索引
英文要旨

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